「青春」
田畑一作氏より
青春・・・・
それは、
無限の可能性を秘めた年代
物事の善悪を素直に直視できる年代
夢を食べて生きられる年代
失敗を畏れぬ年代
疲れを知らない年代
我侭が許される年代
感性が研ぎ澄まされた年代
そして、
何よりも、
社会の矛盾と直面する年代・・・・
青春を語る時、唯一許される言葉があるとせば、
それは、
---未知数---。
その言葉に尽きるだろう・・・・
未知数は、あくまでも可能性であり、実数にはなり得ない。
金の卵も落とせば割れるし、時期を誤れば腐らせてしまう・・・・
もし人の価値を推し量るとすれば、それは満開に咲いた花々を愛でるように、
単純に目に見えるものではないだろう。
深く深く地中に潜行し、無限に根を張巡らす季節。
大輪の花を咲かせる為には、そうした時期が必要だろう・・・・
言うなれば、それこそが青春と呼ぶべきではないのか?
さて、
人は、人生の最後に一体何を残すのか?
いや、
何を・・・・・残せるのか?
金? 地位? 名誉? 名声? 遺伝子? 愛? 満足感? 悟り? 矛盾?
 怒り? 友人? 孤独感・・・・?
それは、夫々の人によって違うだろう・・・・
夫々の価値観によっても変ってこよう・・・・
ただひとつ言える事は、
人生は、長いようで短く、短いようで実は劇的だ。
刻まれた年輪は、顔の皺を数えるように表層化されるものとは限らない。
どんな優れた芸術家も、常に名作が創れる訳ではない。
同様に、能無しが制作しても、時として驚くような傑作が生まれることもある。
金の卵から生まれるものは、金の白鳥とは限らないのだ。
涙の峠を乗り越えた時、其の先に待つものが、平穏無事の地平とは限らないの
だ。
人生に於いては、空白のキャンバスを埋める様に、魔法を使う事は許されな
い。
だからこそ、
人生は難しい。
それ故に、
青年は、思い煩う・・・・・
自らの可能性と運の強さに。
そして、何よりも
食べきれぬ無限の可能性の中で、
見果てぬ夢を見ながら、
木漏れ日を浴びて、

マドロンデイル・・・・・


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