《特別寄稿H》

「人の自由意志について」

 この場を借りまして、現役の方や研究中の方、排斥になった方みなさんに今の私の考えを少し聞いてもらいたいで
す。
私は元2世です。


 人は皆、自分の自由意志を行使し幸福な将来のために一生懸命に毎日を生きています。
自由意志や良心は遺伝子や育った環境に依存するもので人それぞれです。
だから熱心な信者も一般の人も自分の良心をまっとうしていれば同等の価値が神の目から見てもあると思います。
それが間違えていた判断だとしても。

 なぜなら人の価値観や善悪の基準のほとんどは、自分が育つ環境に依存し、その依存は生涯に及ぶほど根深く
それをもとに生活しているものだからです。それは親がエホバの証人ならその子供が2世になるのと同じ位の割合
で。

 その潜在的判断を変えることは非常にに難しく、それを今与えられたあまりにも短い生涯のうちに切り換えるよう教
える教理は不完全な人間に対する憐れみのある神が要求するとは物理的にも考えられません。

 結局大事なことはどこに属するかではなく自分の意識の中で善を愛しそれを信じ毎日を送ることではないでしょう
か。

 現役のエホバの証人の方、どうか世の人を哀れまのいでください。
自分の価値観で人を見下さないでください。
その感覚はきっと真の神様がいるとしたなら、その神がエホバだとしても悲しんでいるでしょう。
私は証人であろうが世の人であろうが一生懸命正しいと思うことに生きている人を尊敬しています。

 しかし不完全で弱い人間に対し迫り来る制裁という裁きの日を強調し、せきたてる教理は人の精神を狂わせる危険
な教理になっているのは事実です。
どうか死への恐怖に脅えず健やかに生活して下さい。


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